Macのメモリを検査する

先日、
Mac mini (Mid 2011)のメモリを16GBに増設」したのですが、
メモリのテストをするのを忘れていました。
本来は、一番最初にしておくべき事になります。

Macのメモリテストは幾つかの方法があります。


【目次】


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『Apple Hardware Test』『Apple Diagnostics』を使う方法

『Apple Hardware Test』と『Apple Diagnostics』は、
Appleが供給しているテスト用のソフトウエアです。
2013年6月以降に発売されたMacは『Apple Diagnostics』を使います。
それまでのMacは『Apple Hardware Test』を使っていました。
どちらも起動方法は同じになります。
(OS X 10.6.x以前はリカバリーディスクなどを入れる必要がある)
[D]キーを押しながら電源オン、で起動します。
詳しくは、
Mac で Apple Hardware Test を使う方法
Mac での Apple Diagnostics の使い方
を参照してください。

この『Apple Hardware Test』『Apple Diagnostics』によるメモリテストは、
簡易的なもので、チェックが甘いと言われています。
このソフトでエラーが検出できなくても、
後述の方法でエラーが検出される事があるようです。
私は、後述の方法を重複して実行する事にしています。


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『Rember』を使う方法

『Rember』は、
マックメム」というショップが独自で提供しているソフトになります。
説明とダウンロードは「メモリーテスト方法:マックメム」にあります。
『Rember』は、OS X専用となり、古いOS8〜9.2の場合は、
同じページにある『マックメムテスター』が使えます。

この『Rember』は、
『Apple Hardware Test』『Apple Diagnostics』より
厳密なチェックができるようですが、
OS自体が占有しているメモリ空間のテストができないらしいです。


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『Memtest86』『Memtest86+』を使う方法

『Memtest86』と『Memtest86+』は、
古くからあるメモリテスト用のソフトウエアです。
元々は、PC/AT互換機(主にWindowsで使うパソコン)向けのものなのですが、
Macでも使えます。

『Memtest86』と『Memtest86+』の違いは、ウィキペディアから引用します。
出典:Memtest86

最初、元となるMemtest86がChris Bradyによって開発されたが
バージョン3.0で2年間開発が停止された。
そのため新しいCPUとチップセットに対応するため
Samuel Demeulemeesterが派生品としてMemtest86+を開発した。
その後Memtest86側のChris Bradyも開発を再開し、
2010年現在どちらも開発・プロジェクトが進んでいる。

2013年2月に、Chris Bradyは
Memtest86をオーストラリアの企業PassMarkへ売却した。
これを受け、Memtest86がフリーではなくなるのではとの憶測が流れたものの、
PassMarkはそれを否定した。
しかし実際に売却が完了すると、PassMarkはMemtest86の開発を打ち切り、
PassMarkが独自に開発したまったく別のメモリテストツールを
Memtest86の最新版(バージョン5.0)として配布・販売し始めた。
このPassMark版Memtest86は、元々のMemtest86とは異なり、
プロプライエタリなライセンスとなっている。
また、PassMark版Memtest86のリリースに先立ち、
PassMarkはMemtest86という名称について商標を取得している。

以下、Macに関する説明に絞り、他のOSに関しては割愛します。

  • 『Memtest86』の使い方

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    『Memtest86』は、
    MemTest86 – Official Site of the x86 Memory Testing Tool
    からダウンロードできます。
    • システム要求
      • x86 based hardware, 32bit or 64bit
        所謂、「Intel Mac」の事です。
        PowerPCプロセッサとそれ以前のMacでは使えません。
      • UEFI or BIOS platform firmware (UEFI required to boot V7)
        Intelプロセッサで使う「ファームウエア」です。
        PowerPCプロセッサとそれ以前のMacでは使えません。
      • Windows, Linux, or Mac OS
      • CD or USB Flash Drive (>= 256MB capacity)
    1. MemTest86 – Official Site of the x86 Memory Testing Tool
      を開きます。
      右側サイドバーの「Download now!」をクリックします。
    2. 開いたページで、
      「Linux/Mac Downloads:」という行の下にある、
      「Image for creating bootable CD (ISO format)」か
      「Image for creating bootable USB Drive」をクリックします。
      それぞれ、CDメディア用か、USBメディア用かの違いがあります。
      • CDメディア用

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        CR-Rの他にDVD-RWなども使えます。
        それらの書き込みに対応したドライブが必要になります。
        1. ダウンロードしたファイルを解凍します。
          「Memtest86-7.5.iso」 というファイルが中にある筈です。
        2. メディアにファイルを書き込みます。
          • OS X 10.11.x以降の場合は、
            Finderで「Memtest86-7.5.iso」を右クリックします。
            現れたコンテキストメニューから
            「ディスクイメージ”Memtest86-7.5.iso”をディスクに書き込む…」
            を選択します。
            (対応ドライブが接続されていないと現れない選択肢)
          • OS X 10.10.x以前の場合は、
            「アプリケーション」→「ユーティリティ」にある
            「ディスクユーティリティ」を使います。
            「ディスクユーティリティ」のウインドウ上部の
            「ディスクを作成」ボタンをクリックします。
            (対応ドライブが接続されていないと押せない)
        3. ダイアログが現れて待機状態になりますから、
          使用するメディアをドライブにセットして、、
          [ディスクを作成]ボタンをクリックします。
        4. 書き込みには少し時間が掛かります。
        5. 完成したメディアから起動します。
          一旦Macをシステム終了して、
          [option]キーを押しながら電源オン
          すると、
          Startup Manager(起動ディスク選択画面)が表示されます。
          その中から先ほど作成したメディア「EFI Boot」を選んで
          起動します。
          (「Windows」を選択すると、旧バージョンのv4.3.7が起動して、そのまま勝手にメモリテストが始まる)
        6. メニュー画面が表示されますから。
          「Start Test」を選べば、メモリのテストが始まります。
          処理にはかなり時間が掛かります。
          途中、フリーズしているのではないかと疑わしくなりますが、
          辛抱して待ってみて下さい。
          私のMac mini (Mid 2011)メモリ16GB
          (2.5GHz Intel Core i5)で、
          8時間くらい掛かりました。
          テストを中止する場合は[esc]キーを押します。
          (旧バージョンのv4.3.7はMacの場合、キーを受け付けませんので電源ボタン長押しで終了させます)
      • USBメディア用

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        USBメモリの他にSDカードの類でも使えます。
        1. 管理者アカウントでMacにログインしている必要があります。
        2. ダウンロードしたファイルを解凍します。
          「memtest86-usb.img」 というファイルが中にある筈です。
        3. まず先に、
          「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダにある
          「ディスクユーティリティ」を起動します。
        4. メディアをセットします。
        5. 表示されているディスク名(ボリューム名ではない)を選択し、
          消去ボタンを押します。
          (※くれぐれも間違ったディスクを選択しない事)
        6. ダイアログが出るので
          フォーマットに MS-DOS(FAT)を選択して、
          消去ボタンをクリックします。
        7. 次に、
          「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダにある
          「ターミナル」を起動します。
        8. ウインドウ内の「$」に続けてコマンドを実行します。
          $

          と入力し、[return]キーか[enter]キーを押します。
        9. すると、
          現在マウントされているディスクが一覧表示されますので、
          「NAME」と「SIZE」の欄を頼りに、
          使うメディアのdisk番号を見つけます。
          「/dev/disk1」などと表示されている部分です。
          「disk1」だった場合で、以下説明しますので
          貴方のdisk番号に置き換えて実施して下さい。
        10. 使うメディアをマウント解除します。
          $

          (disk番号は置き換える)
          と入力し、[return]キーか[enter]キーを押します。
        11. 先ほど解凍して得たファイルを書き込みます。
          $

          と入力し、その後に
          先ほど解凍して得た「memtest86-usb.img」を
          ドラッグ&ドロップします。
          すると、そのファイルのパスが自動的に書き込まれますので、
          (ファイルのパスの後ろに半角スペースが入っている)
          その後に続けて、

          (disk番号は置き換える)
          と入力します。
        12. これで、
          $
          sudo dd if=/Users/ユーザー名/Desktop/memtest86-usb/memtest86-usb.img of=/dev/disk1

          という形になっている筈ですから、
          (disk番号は置き換える)
          合っていれば、
          [return]キーか[enter]キーを押します。
        13. 「Password:」と表示され問われますので、
          ログインしている管理者のパスワードを入力します。
          この時、キーを押しても画面には何も表示されませんが、
          入力は受け付けていますので、
          そのまま最後に[return]キーか[enter]キーを押します。
        14. 書き込みには少し時間が掛かりますが、
          「コンピュータ名:~ アカウント名$」が表示されれば完成です。
        15. 完成したメディアから起動します。
          一旦Macをシステム終了して、
          [option]キーを押しながら電源オン
          すると、
          Startup Manager(起動ディスク選択画面)が表示されます。
          その中から先ほど作成したメディア「EFI Boot」を選んで
          起動します。
          (二つ「EFI Boot」があった場合、どちらでも同じです)
        16. メニュー画面が表示されますから。
          「Start Test」を選べば、メモリのテストが始まります。
          処理にはかなり時間が掛かります。
          途中、フリーズしているのではないかと疑わしくなりますが、
          辛抱して待ってみて下さい。
          私のMac mini (Mid 2011)メモリ16GB
          (2.5GHz Intel Core i5)で、
          8時間くらい掛かりました。
          テストを中止する場合は[esc]キーを押します。
  • 『Memtest86+』の使い方

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    『Memtest86+』は、
    Memtest86+ – Advanced Memory Diagnostic Tool
    からダウンロードできます。
    システム条件などについての記述が見当たりませんでしたが、
    Intelプロセッサを搭載したMacであれば、動く筈です。
    1. Memtest86+ – Advanced Memory Diagnostic Tool
      を開きます。
    2. 最新版のダウンロードリンクは、ページの真ん中辺りにあります。
      「Download – Pre-Compiled Bootable ISO (.zip)」をクリックします。
    3. ダウンロードして得たzipファイルを解凍します。
    4. isoファイルが得られますので、メディアに書き込みます。
      CR-Rの他にDVD-RWなども使えます。
      それらの書き込みに対応したドライブが必要になります。
      • OS X 10.11.x以降の場合は、
        Finderで「memtest86+-5.01.iso」を右クリックします。
        (Memtest86+のバージョンによっては数字が違う)
        現れたコンテキストメニューから
        「ディスクイメージ”memtest86+-5.01.iso”をディスクに書き込む…」
        を選択します。
        (対応ドライブが接続されていないと現れない選択肢)
      • OS X 10.10.x以前の場合は、
        「アプリケーション」→「ユーティリティ」にある
        「ディスクユーティリティ」を使います。
        「ディスクユーティリティ」のウインドウ上部の
        「ディスクを作成」ボタンをクリックします。
        (対応ドライブが接続されていないと押せない)
    5. ダイアログが現れて待機状態になりますから、
      使用するメディアをドライブにセットして、、
      [ディスクを作成]ボタンをクリックします。
    6. 書き込みには少し時間が掛かります。
    7. 完成したメディアから起動します。
      一旦Macをシステム終了して、
      [option]キーを押しながら電源オン
      すると、
      Startup Manager(起動ディスク選択画面)が表示されます。
      その中から先ほど作成したメディア「Windows」を選んで
      起動します。
    8. Macの場合、キーを受け付けませんので、
      永遠にメモリテストを続けてしまいます。
      適当なところで、電源ボタン長押しで終了させます。



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