UbuntuにMediaWikiを入れようとしてハマった

少し前の話になりますが、Ubuntu 18.04 LTSのサポートが2023年4月に終わるというのでアップグレードして、ついでにMediaWikiもアップグレードしようとして、ハマりました。
解決しましたので記事にします。


対処法

先に対処法を箇条書きしてしまいます。

  • ダウンロード先に注意が必要。ググって出てくるリンク先の内、いくつかは必要なファイルが欠如していて使えない。
  • localhostでの自己接続を諦める。以前は、LAN内のIPアドレスでもlocalhostでも両方ともアクセスできたのだが、新しいバージョンでは取捨択一になったようで片方しか使えない。

それと、32bitプロセッサで動くバージョンのMediaWikiは、
すでにサポートが終了していてセキュリティ的に言ってもう使えないので、
新しい64bitプロセッサのコンピューターが必要。


サーバーをアップグレードするおおまかな手順

今回の記事は、手取り足取りの初心者向け手順は端折らせていただきます。

  1. サーバーにするコンピューターを用意します。
    • それまで使っていたMac mini (Mid 2007)は32bitなので、
      サーバー専用にしたかったのもあり、新たに1台中古で購入しました。
      私は設置スペース的に、コンパクト型のデスクトップが必要でした。
      一応Windows機もいくつか見てみましたがスペック対コストが悪かったので、
      Mac mini (Late 2012)を選択。i7でも、2万円で購入できました。
  2. OSをUbuntuに載せ替えます。
    • サーバー専用にしたかったので、Ubuntuのみをインストールしました。
      Ubuntuのバージョンは、22.04 LTSをチョイスしました。
      最新版にしない理由は、LTS版のサポートが長いからです。
      これで、2027年4月までアップグレードしなくても使い続けられます。
      起動ディスクはHDDよりSSDの方が早いのでこれも載せ替えました。
  3. 「LAMP」環境を整えます。
    • 「LAMP」とは、Linux、Apache、MySQL、PHPのことです。
      最近は、PerlとPythonも含めるようですが、その2つは今回必要ありません。
      Apache2をインストールし、MySQLをインストールし、PHPをインストールします。
      ただし、PHPはMediaWikiのバージョンにより対応するバージョンが違うので、
      先にどのバージョンのMediaWikiをインストールするか決めなくてはなりません。
  4. MediaWikiのバージョンは、サポートされているものを選びます。
    • ここでかなりハマりました。
      MediaWikiには、Visual Editorを導入したかったのです。
      しかし、どうやってもうまく行かなくて、何度もやり直しました。
      MediaWikiのバージョンもいくつか変えて試してみましたがうまくいかず。
      最終的には導入に成功しましたので、そこのところをもう少し詳しく後述します。
  5. phpMyAdminも入れておくと、MySQLのメンテ的に便利です。
    • phpMyAdminがあれば、データベースのバックアップもできます。
  6. バックアップ環境を整えます。
    • Ubuntuのバージョンによっては、「TimeShift」が標準で入っていますが、
      バージョンが古いようなのでアップデートを忘れずに。
      「TimeShift」でシステム全体をバックアップすることもできますし、履歴保管もできます。
      バックアップには、外付けストレージを別途用意するべきです。
  7. セキュリティ環境を整えます。
    • 必要に応じてファイヤーウォールの設定やセキュリティソフトをインストールします。
      残念なことに、Linux版のセキュリティソフトはいくつか開発を終了されていて、
      欲しいスペックのものがありませんでした。
      (このページを執筆時に調べ直してみるとKasperskyがあるようですがロシア製なので却下、Cent OSやRed HatならトレンドマイクロがあるようだけどUbuntu用が無い)
      仕方がないので、色々と妥協しなくてはなりませんでした。
  8. 古い方のサーバーから、データを移行します。
  9. ちゃんと動くかテストランします。
  10. インターネットに公開するためにルーターの設定をします。

ダウンロード先が問題

先にも書きましたが、MediaWikiにVisual Editorを導入することがなかなかできなくて苦労しました。
バージョンを変えたり、OSからインストールし直したり、色々とやってやっと分かったのが、
「インストール先によっては必要なファイルが欠如している」ということです。
Visual Editorには別途「Parsoid」というライブラリが必要です。
MediaWikiの最近のバージョンでは、ParsoidもVisual Editorも標準で組み込まれているはずなので、
インストールはしなくていいはずなのに、動かない。
仕方がないので、別途Visual Editorをインストールしてみたり、Parsoidをインストールしてみたりしましたが、動かない。

殆ど諦めかけていましたが、MediaWikiからインストールし直そうとした時に
たまたま見ていたページに載っていたリンクでダウンロードしたら、
Parsoidが最初から入っていたのです。
結果、そのダウンロードでいとも簡単にVisual Editorが動いたのです。
以下に、ちゃんと使えるダウンロード先を掲載します。

駄目だったものは、主にコマンドでダウンロードするとか、クローンするとかいう類いのものでした。
駄目だったものは、解凍したフォルダ内が以下のような状態のものです。
「extensions」→「VisualEditor」→空っぽ
「includes」→「parser」→「Parsoid」→空っぽ
なので、ダウンロード&解凍したら、「VisualEditor」ディレクトリと「Parsoid」ディレクトリの中身がちゃんと入っているか確認してください。



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