「校正」したら「Z軸」が狂う – 3Dプリンター How-to

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3Dプリンターは、「校正」とか「キャリブレーション」などと呼ばれる操作をしなくてはいけません。
しないと、ヘッドに対して水平ではない事があり、失敗の要因になります。


水平なのに垂直方向の調整をしないといけない

XYZprinting」の3Dプリンターの「ダヴィンチ nano ホワイト」は、
「校正」という作業が必要です。
その「校正」というのは、
ヘッドに対してプラットフォームが水平になっているか確認して調整する作業です。

メーカー側の推奨では、出力をする度にその直前に「校正」をしろと言われました。
出力をする度にやるのは面倒で、しかも出力の直前にやらないといけないので、
すぐ出力したくてイライラします。

大抵は、水平は狂っていなくて「校正」の必要を感じません。
そもそも、一度出力すると水平が狂う可能性があるというのは、おかしな話です。
出力中に狂うのか、使わないで放置している間に狂うのか、どちらにせよ変です。

そして、「校正」をすると、一発で水平になっている事が分かっても、Z軸が狂うのです。
これもおかしな話です。
バグなのか仕様なのか、
どちらにせよZ軸は前回使った時のままでいいはずなのに、Z軸が変えられてしまうのです。
結果、Z軸の補正をやり直さなくてはならないので、非常に面倒です。
メーカー側の推奨では、出力をする度にその直前に「Z軸の補正」もしろと言われました。

水平もZ軸も、前回と同じでいいのに毎回やり直させられるのです。
これも不愉快になっている要因のひとつです。


前回と同じにすればよい

「校正」してみると水平は狂っていない事ばかりで、狂っていた試しがありません。
水平が狂っていなければ、Z軸は、数値をいつも同じにして問題ありません。
前回と同じでいいのです。 つまり、「校正」も「Z軸」も補正せずにそのまま出力しても問題ないのが実際のところです。
メーカーは、なぜそうまでして責任逃れをしようとするのか。
うまく出力できなくて問い合わせると、教科書の複写をしてユーザーのせいにするのです。
しかし、「校正」して「Z軸」を補正し直して、出力し直しても結果が変わりません。
原因は他のところにあるからです。
XYZprinting」という企業は、実に不勉強なのだと思いますね。
教科書を複写することしか知らず、状況を理解しようとはしないのです。
学習能力が欠如してるとも言えるでしょう。
いちいちユーザーを突き放したところで、なんの特にもなりません。
それどころか、無駄な事を書く手間が全くの損であり、人件費の無駄です。
最初から真の原因を突き止めて対応したほうが、サポートの仕事も減るはずです。


水平は大体であって正確ではない

使っているうちに気づいたのですが、
「校正」をしてもその水平は大体であって正確ではない事が分かりました。

出力したものの寸法をノギスで測ってみると、
Z軸方向がピッタリ合う位置と僅かにずれている位置とがありました。
しかも、その位置はいつも同じなのです。
1mm未満とはいえ、精度が欲しいときにはこれは困ります。
そこで、プラットフォームが水平な筈なのに、僅かに傾いているのではないかと思い、
それを手作業で微調整してみました。
その状態で「校正」をしても変わらず水平だと表示されます。
僅かにずれた状態で水平だと表示されていのにもかかわらずです。
つまり、コンマ何mmかはずれていても水平だと判断されてしまうようです。

実際に逆の手順もやってみました。
完全に水平の状態から僅かに調整を狂わせてみても「校正」すると水平だと表示されるのです。
ダヴィンチ nano ホワイト」は、水平の調整に回すノブがありますが、
それを1/4回すと、水平ではないと表示されますが、
例えば、1/8とかもっと小さく回しても水平だと表示されるのです。
したがって「校正」で水平を出しても、それは大まかな水平でしかなく、
ノギスで測りながら微調整してやらないと完全な水平にならないのです。
面倒で実に腹立たしい事です。

しかし、一度完全に水平にしてやれば、狂った試しはないので
毎回「校正」する必然性が全く感じないのです。


完全な水平にする方法

完全に水平にするには、ノギスを使います。
予めテスト用のモデルを作っておきます。
3D CAD上で、Z軸の厚み2.0mmとか4.0mmとかのモデルを用意します。
その数値は、ヘッドの穴径の倍数でレイヤーの厚みの倍数が望ましいです。
ダヴィンチ nano ホワイト」の場合、ヘッドの穴は標準だと0.4mmです。
レイヤーの厚みは設定で変える事ができますが、
0.1mmにすると出力に失敗する可能性が高くなるので、0.2mmでやるのが望ましいでしょう。
それと、レイヤーは1枚ではなく数枚にした方が正確になると思われます。
すると、0.2mm×10レイヤーで、0.4の倍数にもなりますし、2.0mmだと切りがいいので
ノギスで測りやすいです。

そのテスト用モデルを、水平調整用のノブがある3方向でプラットフォームの端の方に出力します。
その出力したものをノギスで測り、3D CADの設計とピッタリ一致するまで
繰り返し出力して、その都度ノブを僅かに回して調整します。
3方向がピッタリ一致すれば、完全に水平になったという事です。
ノブを1/8回転ほど回すと、Z軸はおおよそ0.1mm変わるようですが、
場合によってはもっと細かく回した方がいいかもしれません。


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