床の高さに引き出しを作る

今は亡き「マンテン」の「ジャンボファングル」と棚板で先日作った、大型ラック、
当初から計画的だったのですが、
今回、床の高さに「引き出し」を作りました。


<完成写真>


<準備>

  • 材料
    • クリアホルダー(A3)
      • 側面の壁代わりに使います。
      • 今回は、厚みのある板を避け、薄いシート状のものを選択したわけです。
    • 集成材(450×90×15mm)
    • 集成材(400×600×12mm)
    • 木工パテ(タモ白)
      • 集成材の節などの小さい穴を埋めるのに使います。
    • 水性ウレタンニス
      • 普通のニスでは、乾いた後でもニチャ付き感があって、
        物を載せるのには抵抗感があるので、
        「ウレタンニス」を使います。
        「ウレタンニス」は、硬化皮膜が硬く、
        手触りはつるつるとした仕上がりになります。
        二液性や油性の方が、より強いのですが、
        今回は扱いやすさを優先して「水性」のものを使います。
        写真に写っているのは、「和信ペイント」の「水性ウレタンニス」です。
    • 再剥離可能な両面テープ(幅10mm)
      • 材料を仮止めするのに使います。
        位置を決めるのに貼り直す可能性があるので、
        再剥離可能なものの方が適しています。
      • 写真に写っているのは「日東電工」の「#5000NS」です。
    • 木ねじ(ステンレス/皿頭/2.7×20mm)
      • 背板を底板に留めるのに使います。
      • ねじ類は全て、錆びるのを嫌ってステンレス製を選択します。
    • タッピングねじ(ステンレス/トラス頭/2.0×10mm)
      • 側面のシートを留めるのに使います。
    • タッピングねじ(ステンレス/トラス頭/3.0×10mm)
      • 戸車を留めるのに使います。
    • ねじ(ステンレス/トラス頭/4.0×18mm)
      • ハンドルを留めるのに使います。
        (ハンドルに付属していたねじは、厚み12mmの板に留めるには長すぎました)
    • ハンドル
      • 完成した「引き出し」を出し入れする時に、手で掴む部分になります。
    • 戸車(30mm/平)
      • キャスターだと、高さを無駄に食ってしまうため、
        その代わりに使用します。
  • 道具
    • カッティングマット(A2サイズ/写真撮り忘れ)
      • 「カッターマット」とも呼びます。
      • 今回は、A3サイズのシートを切るので、大型のA2サイズを使用します。
    • 油性ペン(超極細/赤)
      • 材料のクリアホルダーに切断線を書くのに使います。
      • 写真に写っているのは「ゼブラ」の「マッキーケア超極細」です。
    • カッター
      • 普通のカッターです。
      • グリップの太い握りやすいものが使いやすいです。
      • 私は百均製の「ガワ」に
        「オルファ」の「特専黒刃(大)」を入れて使っています。
    • カッターガイド
      • カッターで直線を切るのに使います。
      • 普通の直尺を使うと、ズレやすいし、怪我をしやすいです。
      • きちんとしたカッターガイドを使う事をお勧めします。
      • 刃が当たる部分がアルミやプラ製のものは、
        直ぐに削れて凸凹になってしまいます。
        ステンレスなどの比較的堅い素材のものがお勧めです。
      • 指先を怪我から守る、ガードレール付きのものをお勧めします。
      • カッターガイドは自作する事もできます。
        【自作】保護付きカッターガイド」、
        『600mm級の透明カッターガイド』の材料を小分け売り」で
        紹介しています。
    • スケール
      • 寸法を測るのに使います。
      • コンベックスタイプが使いやすいでしょう。
    • マスキングテープ(木部用)
      • ねじ穴を空ける時の位置を書くキャンパス代わりにします。
    • センターポンチ
      • ネジ穴の中心を突くのに使います。
    • ビニルテープ
      • ドリル刃に深さの目安を印すのに使います。
      • マスキングテープだと直ぐにズレてしまうので、
        ビニルテープがお勧めです。
    • ハサミ
      • 普通のハサミです。
      • ビニールテープや両面テープを切るのに使います。
    • ドリル刃(径4.0mm)
      • ハンドルを留める、ねじの穴を空けるのに使います。
      • ねじの径より僅かに広い4.5mmを使っても良いですが、
        今回はガタツキを嫌って同径のものを使います。
    • ドリル刃(径2.0mm)
      • 径3.0mmのねじの下穴を空けるのに使います。
      • 下穴は、ねじの径の70%が目安になります。
        3.0×70%=2.1mmの近似値2.0mmを選択します(2.1mmは持っていない)。
    • ドリル刃(径1.8mm)
      • 径2.7mmねじの下穴を空けるのに使います。
      • 下穴は、ねじの径の70%が目安になります。
        2.7×70%=1.89mmの近似値1.8mmを選択します(1.9mmは持っていない)。
    • ドリル刃(径1.4mm)
      • 径2.0mmねじの下穴を空けるのに使います。
      • 下穴は、ねじの径の70%が目安になります。
        2.0×70%=1.4mmとなります。
    • 電動ドライバドリル
      • 穴空けにも使いますし、ねじを締めるのにも使います。
    • ミニルーター
      • 径の細いドリル刃を使うときは、
        小型であるミニルーターの方が取り回しが良く、扱いやすいです。
    • ドライバー(#1)
      • 側面のシートを留めるねじを締めるのに使います。
      • 電動ドライバドリルを使うと、締めすぎて
        シートが歪んでしまうからです。
        そういう時は、微妙な加減がしやすい手動が向いています。
    • C型クランプ(写真撮り忘れ)
      • ねじを締める際の材料の「割れ」を防止するのに使います。
    • 当て木(段ボール)
      • クランプを直接材料に当てると「傷」になるため、
        間に挟んでやります。
    • プロック
      • 穴空け作業などのときの台にします。
      • コンクリート製のものが重量があって安定感がありますが、
        写真に写っているのは発泡スチロール製のものです。
    • 水の入ったペットボトル(写真撮り忘れ)
      • ブロックと組み合わせて、集成材の塗装時に「立て」ます。
    • 曲尺
      • 「かねじゃく」と読みます。
      • 直角に線を書くのに使います。
    • 赤鉛筆
      • 集成材に切断線を書くのに使います。
      • 私のお気に入りの銘柄は、「三菱鉛筆」の「硬質 No.7700」です。
        芯が硬く欠け辛いので、木面などの平滑でない場所にも書きやすいです。
    • 色鉛筆用の鉛筆削
      • 鉛筆削は、色鉛筆用のものがお勧めです。
        切っ先が鈍角になるので、より芯が欠け辛くなります。
      • 集成材を切るのに使います。
    • ノミ
      • 戸車を留める箇所を切り込むのに使います。
    • ハンマー
      • ノミと共に使います。
    • アテゴム
      • 研磨紙と共に使用します。
      • 平に研磨するのに使います。
      • 材木の歯切れなどで代用する人も居ます。
    • 電動サンダー
      • 広い面を研磨する時には、
        これを使った方が圧倒的に作業効率が高いです。
      • 神経質になるなら、これで研磨した後で、
        手で研磨し直す方法もあります。
      • 室内で使うなら、吸塵タイプがお勧めです。
        (とは言え、100%は吸塵できずに削りカスが出る)
    • 研磨紙(#400)
    • 掃除機(写真なし)
      • 削りカスや切りカスを掃除するのに使います。
    • 新聞紙など(写真撮り忘れ)
      • 塗装する時の、床などの養生に使います。
      • 備えあれば憂いなし。実際に零しました。
    • 刷毛
      • 塗装にも使いますが、切りカスを払うのにも便利です。
    • 水差し
      • 私は、ペットボトルを切って流用しています。
    • 密閉容器
      • 塗料を使う分(より多めに)だけ取り出すのに使います。
      • 普通の蓋なしの容器ではなく、密閉容器を使うと、
        各面を塗る間の乾燥時間の時にいちいち戻さなくて良くなります。
      • 密閉容器は、キッチン用のものを流用しています。
      • 「密閉」とは言え、塗料用ではないため、
        数時間の取り置きではない日を跨ぐような時には、
        元の容器に戻した方が良いです。
    • 茶漉し
      • 塗料を濾過するのに使います。
    • スパチュラ
      • 「ゴムヘラ」のことです。
      • 塗料を戻す際に、容器になるべく残らないように、
        掻き取るのに使います。
    • ヘラ
      • 塗料をかき混ぜて均一にするのに使います。
    • ウエス(写真なし)
      • ボロ布などで構いません。
      • 研磨後に乾拭きするのに使います。

<工程>

  1. 集成材を切ります。
    1. 幅400mmに背板を切り、
      奥行き585mmに底板を切りますので、まず切断線を書きます。
      • この時、「曲尺」を使うと、板の側面に対し直角の線を書けます。
    2. 戸車を留める位置を切り込みますので、そこも切断線を書きます。
    3. 切断線に沿って切ります。
    4. 戸車を留める切り込みは、両端を鋸で切り込んでから、「ノミ」を使って切ります。
  2. 切り出した集成材に小さな凹みがあれば、木工パテで埋めます。
    • 凹みが中途半端に小さいと、パテが上手く入ってくれない事があります。
      その場合は、敢えてドリルなどで凹みを大きめにえぐってしまってから、
      木工パテを入れると良いです。
    • 最初から、仕上がりを平滑にしようと思って、ヘラで擦ると
      かえって剥がれてしまったり、凹んでしまったりして、上手くいきません。
      そういう場合は、材料の面の高さより、コンマ数ミリ高くするつもりで
      盛っておいて、硬化したら研磨紙で削って高さを合わせると、上手くできます。
    • 「肉痩せ」と言って、パテは硬化すると体積が縮む傾向があります。
      大きな凹みは一度にやろうとせずに、何度か塗り重ねが必要です。
    • 木工パテの硬化時間と、切削可能時間が違う事がありますので、
      説明書をよく読んで下さい。
  3. 切り出した集成材を研磨します。
    1. 広い面は、電動サンダーで研磨します。
    2. 集成材の側面も研磨しましょう。
    3. 戸車を留める切り込みは、電動サンダーでは無理なので、
      アテゴムを使って、手で研磨します。
    4. 面取りをしてやると、手触りが良く仕上がります。
  4. 研磨した集成材を乾拭きして、カスを取り除きます。
  5. 室内で作業している場合は、掃除機をかけてよくカスを取り除きましょう。
  6. 集成材に「水性ウレタンニス」を塗布します。
    1. 一面を塗っては乾かし、また別の一面を塗るという作業を繰り返します。
      全部で六面ありますから、乾きやすい夏場でも1日作業になってしまいます。
      (背板は、つなぎ合わせて隠れる面は塗らなくてもよい)
    2. 側面を塗る時は、ブロックと水の入ったペットボトルをうまく使って、
      集成材を立ててやるのがお勧めです。
    3. 一回塗りが終わって乾燥したら、手で撫でてざらつきを見ます。
      必要なら、軽く研磨紙を当てて(強く擦らない)ざらつきを取ってやります。
      • この時、角は削れてしまいやすいので注意しましょう。
    4. 二回塗りでもいいのですが、
      手触りがちょっと不満だったので、今回は三回塗りしました。
      (二回塗りが乾燥したら、ざらつきに軽く研磨紙を当てる)
  7. 背板を底板に繋ぎ合わせます。
    1. 背板を繋ぎあわせるねじの位置を、底板に印します。
      塗装済みなので、直接書かずに
      マスキングテープを貼ってキャンパス代わりにしてやります。
    2. 底板に下穴を空けておきます。
      今回は三箇所空けました。
    3. 両面テープで背板を底板に仮止めします。
    4. ドリルで底板に空けておいた穴に通して、下穴を空けます。
      • この時、ドリル刃にビニールテープを貼って、穴の深さの目安にしておきます。
    5. ねじを締める位置の横をC型クランプで挟んでおきます。
      そうする事によって、材料の「割れ」を防止します。
    6. 背板をねじで留めます。
  8. ハンドルを取り付けます。
    1. ハンドルを取り付ける位置を、底板に印します。
      塗装済みなので、直接書かずに
      マスキングテープを貼ってキャンパス代わりにしてやります。
    2. ドリルでねじを通す穴を空けます。
    3. ハンドルをねじで留めます。
  9. 戸車を取り付けます。
    1. 戸車を切り込みに当て位置と向きを決めたら、
      センターポンチでねじ穴の中心を突きます。
    2. 下穴を空けます。
    3. 戸車をねじで留めます。
    4. 問題なく、床の上で出し入れできるか、動きを確かめます。
  10. 側面を貼ります。
    • 今回は側面は幅のある板を使わずに、薄いシート状のものを使いました。
    1. クリアホルダー(A3)を切ります。
      今回は、背板側から手前に下がる斜めの形にしました。
      直角三角形に近い五角形です。
    2. マスキングテープで、側面シートを仮止めします。
    3. まず先に、直角の部分の角を決めてしまいます。
      • シートごと下穴を空けてから、ねじで留めます。
      • この時、完全に閉めきらずにやや緩めておきます。
        そうする事によって、微調整ができます。
    4. 次に、長辺の一番先を決めます。
      • シートごと下穴を空けてから、ねじで留めます。
    5. その後で、短辺の先を決めます。
      • シートごと下穴を空けてから、ねじで留めます。
    6. 頂点の三箇所だけだと頼りないので間を数カ所、同じようにねじで留めます。

<完成>

  • ものを載せる前
  • 実際にものを載せてみた状態
    なぜ今時「プレイステーション2」なのかは
    突っ込まずに、そっとしておいて。☆笑☆
  • 引き出しを仕舞った状態


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